基礎講座

資産運用と投資は、ほぼ同義語と考えて下さい。
(資産運用の方が、ディフェンシブかも知れません。)

 

Q.資産運用とは何ですか?
A.手持ちの資金を将来的に価値を生むと思われる投資対象(企業、人、商品など)に出資する行為です。

出資する側は現在以上の将来的な資産形成が期待出来、出資される側も資金調達出来る利点がある為、社会的に意味のある行為です。

我々が普段使っている普通預金なども、銀行に対して出資し対価として利息を得ているので投資と言えます。

大航海時代に遠洋航海する貿易船に対して出資したのが始まりとされています。(無事財宝を積んで帰って来たら配当山分け、沈没したら全て没収。)

Q.資産運用はギャンブルですか?
A.「優良な投資対象(企業など)に長期スパンで投資する」という意味では、社会的価値を生む行為であり、ギャンブルではありません。

広義で言えば、銀行融資、ベンチャーキャピタル、企業の資産運用、成績優秀学生に対する奨学金なども投資と言えると思います。

短期でのデイトレーディングやFXなどはランダム性が高く、投機的性質を帯びて来ますが、証券会社の収益に貢献し、市場に流動性を与えるという意味では、相応に社会的意味はあります。

Q.資産運用は難しいですか?
A.やはり日々の経済・市場動向や企業など、幅広い専門知識が要求されますから難しいと言えます。

他の一般ビジネスと同様、確実に収益が上がる保証はありませんので、他に本業のある方は専門家を利用した方が時間効率的にも賢明です。

趣味で行われる場合は、その限りではありません。

Q.資産運用は悪ですか?
A.一般的に経済社会は「投資する人(投資家)」、「投資される人(経営者など)」が居て初めて成り立ちますから、投資行為自体を否定してしまうと企業活動が行われませんし、銀行・証券などの金融業や企業の資産運用などを否定する事に繋がります。

一般家庭でも定期預金など何らかの形で運用を行っているでしょうから、資産運用(投資)というものは、我々の生活にとって身近で重要です。

Q.どのような商品がありますか?
A.以下、代表的なものを簡単に列挙しておきます。

株式

企業が資金調達の為に発行する権利で、直接金融の代表的なもの。出資者は株券を購入する事により企業出資し、対価に配当などの収入を得る事が出来る。株券は株式市場で売買する事が出来るが価格変動のリスクがある。

市場や銘柄情報など、ある程度専門的な知識が要求され中上級者向け。

投資信託(ファンド)

上記の株式運用を外部機関(証券会社など)に任せるもので、出資者は手数料や信託報酬を運用機関に支払い運用を委託する。

株式などのように専門知識がなくても出来る為、初心者や仕事が忙しい人に便利。

債券(国債・社債)

政府や企業が資金調達の為に発行するもので、株式より変動が少なく安定しているものの、リターンは株式ほど大きくない。

債券の種類により5年・10年など償還期間が決まっている。安定運用向け。

外貨預金

米ドル、豪ドル、ユーロなど、海外の通貨を口座保有する。国内より金利が高い場合が多く、普通預金より高いリターンが望めるが、反面、為替変動のリスクがある。

最近流行のFXも外貨預金の一種である。(レバレッジが掛けてある。)

定期預金

一定期間銀行に預ける事により、普通預金より高い金利が望める商品。流動性は低いが、当面、出金の必要がない場合などに便利。

普通預金・郵便貯金

我々が普段の生活で一番よく使う商品で、常に出金・入金可能だが、相応に金利は高くない。流動性が高く、短期の運転・生活資金など向け。

不動産

地価・物件価格上昇によるキャピタルゲインと、賃料収入によるインカムゲインの両方が期待出来る。

主にマンション、アパート、商用ビル、リゾート物件、駐車場などがあり、土地だけ購入後に建物を建てる方法や、不良割安物件を買ってリフォーム再生する方法などもある。

他商品より初期投資額が大きく、空室、天災、不良物件取得の際のリスクが高いので上級者向け。

良い不動産業者を選定・お取引する事が極めて重要。

事業投資

事業を営む上場前の企業に直接出資する事。(上場後の場合、前述の株式市場での取引となる。)

出資者はエクイティの形で未公開株を取得し、主に配当収入や上場後の大きなキャピタルゲインを得る権利を得るが、反面、未上場のままだと株式市場で売買出来ず、更に会社が倒産・消滅した場合、ただの紙切れとなる為、リスク度が極めて高い投資と言える。上級者・プロ向けである。

 

投資用語解説

分散投資(Diversification)
手持ち資産を複数の金融商品に分け、リスク分散する投資法で、主に国・市場別、商品別などの分散方法がある。

下げ局面でも安定したパフォーマンスが得られるが、反面、上昇局面でのパフォーマンスは落ちる。

キャピタルゲイン(Capital Gain)
値上がり益の事。例えば、100万円の商品が150万円に値上がれば、キャピタルゲインは150-100=50万円となる。

逆に値下がりする場合、キャピタルロスとなる。

インカムゲイン(Income Gain)
債券・預金利息、株式配当、不動産家賃などの定期収入の事。

キャピタルゲインと対照的に使われる。

利回り(Yield)
元本に対する収入(リターン)の比率であり、以下の式で求められる。

収入/元本*100(%)

例えば、元本が100万円で年間収入が12万円の場合、年間利回りは、12/100*100=12%となる。

債券・不動産などのインカム性商品の場合、特に重要な考え方である。

移動平均法(Moving Average Method)
株式などの買付・売却の際、時系列で複数回に渡って注文を出し、取得・売却コストを標準化する投資法。

リスク分散にはなるが、反面、市場の底や天井で取引する事は難しい。

レバレッジ効果(Leverage Effect)
日本語訳で「てこ」の意で、自己資本に他人資本(借入)をプラスする事により、より大きな効果を生み出す投資法。

例えば、株式の信用取引、FX、不動産の借入金などはレバレッジ効果である。

反面、マイナス局面だと、より大きな損失が出るので(逆レバレッジ効果)、実行に当たっては十分な検討・注意が必要。

ボラティリティ(Volatility)
英語訳で「不安定性」の意で、変動幅の事。

例えば、株式は債券よりボラティリティが高いと言え、リターン(リスク)度も高くなるが安定運用には向かない。

逆に債券の場合、ボラティリティが低く安定運用向きである。

統計学用語の標準偏差とほぼ同意であり、「ボラ」と略される事もある。

アセットアロケーション(Asset Allocation)
手持ち資産のリスク許容度に応じ、投資対象のリスクをコントロールしながら、リターンを得る為の資産配分の事である。(要は分散投資。)

日本古来の「財産三分法(貨幣、商品、不動産)」も、広義においてアセットアロケーションの一種と言える。

ポートフォリオ(Portfolio)
元々「紙ばさみ」の意で、投資対象の金融商品の組み合わせや、企業経営上の事業の組み合わせ、製品商品販売上の組み合わせなど、複数以上ある管理運営対象の固まりの全体を指す。

事業にしても投資にしても、事業家や投資家は、単に個別の期待収益の総和を最大化するだけではなく、そのリスクも回避しながら、安定的に収益を獲得していく必要がある。

この為には、投資対象及び事業内容、製品構成などの「分散」を図る必要があり、これを検討した結果がポートフォリオと呼ばれ、上記のアセットアロケーションにも通じるものである。

金融資産で言えば、株式、外貨預金、現金、債券などである。

オフショア(Off Shore)
元来、サーフィン用語などにもあるように「沖合(海外)」を意味する言葉であり、投資では海外の金融機関などを指す。オフショアファンドとは、海外ファンドの事である。

海外には「タックスヘヴン(TaxHaven=租税回避地)」と呼ばれる地域があり、それら地域は低税率・無税など税制上の優遇措置を受ける。(よく間違われるが、「税金天国(Tax Heaven)」ではない。)

タックスヘヴンの地域は、主に産業がない小国や島国であり、例えば、カリブ海(バージン諸島、ケイマン諸島)、イギリス周辺の自治領(ガーンジー島、ジャージー島、マン島)、南太平洋(バヌアツ、ナウル)の島々などがある。

つまりオフショア投資とは、税法上の優遇措置を受ける海外地域の金融機関などに口座開設し、外貨預金や海外ファンドなどで高率運用する事である。

但し、日本に居住する以上、日本国の税法が適用されるので、その辺は注意が必要である。(海外移住した場合は、その限りではない。)

 

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